JOURNEY ON THE TABLE バーで旅する。カウンターがつなぐ物語

Kyoto Sustainable Tourism Report 01
ー 京都では、次の1000年を紡ぐための取り組みがはじまっています ー

SIGHTS KYOTO
カウンターに自ら立つ西澤さん

オーバーツーリズムを経て

「もうこれ以上来ないでほしい」─。未曾有のインバウンド景気の中で京都におこったオーバーツーリズム。「とても悲しかった」と語るのは、かつて旅行会社に勤めていた[SIGHTS KYOTO(サイツ キョウト)]を運営する西澤さん。なぜ、旅行者だと迷惑に感じてしまうのか。これが手土産を携えた友人や知人だったら?もちろんひっきりなしにという訳にはいかないけれども、ウェルカム感は一気に上がるはずです。ここ[SIGHTS KYOTO]は、祇園に近い花街で有名な宮川町にある観光案内バー。観光案内だけでなく、京都の地ビールやクラフトビールが楽しめる場所です。また、2F・3Fはコワーキングスペースになっており、オフィスとしての法人登記も可能。リモートワークする地元のクリエイターやフリーランサーが築140年の京町家を改装したノスタルジックな雰囲気の中で働いています。

SIGHTS KYOTO の考える観光と街づくり

「このカウンターがこの2つの機能をつなげる重要な役割なんです」。西澤さんの中にはある構想がありました。「オーバーツーリズムという状態は、旅人と地元住人が同じ空間内でひしめきあった状態とも言えます。であれば、同じエリア内でそっぽを向き合うのではなく、つながりあってコミュニティになればいいんです。そうしたら、助け合えるし、仲間に迷惑をかけようなんて思わないですよね?逆にお互いの無いものを提供しあえる」。バーテンダー兼観光案内人は、旅行者と地元の方、あるいは2F・3Fで働くリモートワーカーをつなぎ合わせる役割を果たし、仲間にしていく。旅行者は地元の穴場情報を聞けるし、地元の方は海外に行かずとも世界の土産話を聞き、旅した気分を味わうことができる。遠い国に友人を持つことで世界が広がったような気持ちにさえなれる。新しい価値に出会うことが旅の目的のひとつであるならば、この空間でお互いにそれが叶っていると言えるのではないでしょうか。「旅行者が来てくれて楽しい」。そう言ってもらえることが西澤さんのシンプルな目論みでした。

観光は入り口

実は今年、[SIGHTS KYOTO]は不動産業の免許も取得し、移住者の住処を探す手伝いも本格的にはじめるそう。旅行で訪れた街を好きになり、住んでみたいと思った場合の自然な流れをサポートできる体制が整った。そして[SIGHTS KYOTO]がある東山区は高齢者率や空き家率の高い場所。「旅行者が増えるほど地域の課題を解決する」。サステナブルツーリズムの1つの姿を見たような気がしました。

SIGHTS KYOTO 2Fワーキングスペース
SIGHTS KYOTO 2Fワーキングスペース
SIGHTS KYOTO 2Fワーキングスペース
SIGHTS KYOTO 2Fワーキングスペ

SIGHTS KYOTO 
サイツキョウト

☎ 070 · 7561· 3125
京都市東山区宮川筋2-255
9:00~21:00 
https://sights-kyoto.com/

※新型コロナウイルス(COVIO- 19)を含む感染症の感染防止対策として、掲載している情報に変更が発生する場合があります。サイトにて最新の情報をご確認をお願いします。

Kyoto Sustainable Tourism

京都市観光協会(DMO KYOTO)では、未来の環境や社会への影響を考慮した観光スタイルを目指すコンセプト「Kyoto Sustainable Tourism」とそのロゴマークを作成しており、TSUMUGINOはこのコンセプトを応援しています。コンセプトにご賛同いただけ、ロゴマークをご利用されたい方は、下記からお申し込み下さい。

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