HAPPY & SUSTAINABLE DINING 自分も、自分以外の人も幸せになる食

Kyoto Sustainable Tourism Report 01
ー 京都では、次の1000年を紡ぐための取り組みがはじまっています ー

ストレートにサスティナブル・ダイニング。そう打ち出したのは、二条城を目の前に臨む[HOTEL THE MITSUI KYOTO]。ラグジュアリー・ホテルによるサスティナビリティへのアプローチは、スタイリッシュで純粋な願いでした。

HOTEL THE MITSUI KYOTO SUSTAINABLE DINING
7月1日・2日に開催された「米澤文雄氏コンサルタントシェフ就任ローンチイベント」での1皿「賀茂茄子のパルミジャーナ」。
全てのメニューに京都の食材が使用されている他、お出汁など京都の食文化もリスペクトしイタリアンと融合させている。

HOTEL THE MITSUI KYOTO SUSTAINABLE DINING
同じく7月1日・2日に開催された「米澤文雄氏コンサルタントシェフ就任ローンチイベント」での1皿
「蟹の湯葉巻出汁ソワーズ」
HOTEL THE MITSUI KYOTO SUSTAINABLE DINING
同じく7月1日・2日に開催された「米澤文雄氏コンサルタントシェフ就任ローンチイベント」での1皿「マルゲリータドーロ」。
柚子、久美浜ジャージーモッツアレラなど京都の食材が使用されている

「なんかいいことしたな」という、ささやかな食体験を

イタリア語で「複数の窯」を意味する[FORNI(フォルニ)]は、洗練された空間で地産地消の素材をグリル料理などで味わえるイタリア料理店。HOTEL THE MITSUI KYOTOでも人気のこのレストランに、コンサルタント・シェフとして招かれたのが、米澤文雄シェフです。「米澤さんは、22歳で単身ニューヨークに渡って以降、様々なコンペティションで受賞を重ね、南青山にはご自身のお店も。特にヴィーガンやサスティナブルについての造詣が深い彼が[FORNI]とコラボレーションしたら、一体どんなシナジーが生まれるだろうかと考えたんです。私たちができるサスティナブルな取り組みについては日々実践していますが、海のプラスチック問題と同じくらい魚の乱獲の問題が話題になった時、これはいよいよ大変なことだと。サスティナブル・ダイニングとテーマを明確に打ち出し、米澤さんの料理を介して発信しなければと強く思いました」。そう説明するのは、同ホテルの料飲部長を務める佐藤さん。テーマは誰にでも分かりやすく、そして押し付けがましくない形で、とあらゆる方面への気遣いを忘れません。

米澤文雄シェフ

コンサルタント・シェフに就任した
米澤文雄シェフ

佐藤県治料飲部長

HOTEL THE MITSUI KYOTO
料飲部長 佐藤県治さん

「料理が美味しいのは大事ですが、地球のためにこれを食べている、と意気込むのではなく、美味しいねと楽しみながら食べた後に『なんか少しいいことをしたな』と感じていただけたらいいと思っています。いわゆるギルトフリーの体験を重ねることで、無意識のうちに地球のことに目を向ける意識が芽生えれば」と佐藤さん。規格外の野菜や、一般的には敬遠されがちな経産牛(お産を経験した牛)も最後まで愛されてほしいとの願いを込めて、また乱獲を抑制するための養殖魚を積極的に取り入るなど、美味しさの先に目を向け、サスティナビリティを体感できるひと皿を提供しています。

循環に関わるすべての人を想う

また生産者に対しても、同ホテルの考えは明確です。「生産してくださった対価として生産者の方々に正しくお金が行き渡るよう、私たちは食材をちゃんと美味しいものに変えて、お客様から対価をいただくことが使命です。そうでなければ、日本の産業は持続できない。自分以外の人も幸せになる食を考えることが大切」と米澤さん。「ひと昔前は企業が提示したものを消費者が選ぶ、という構図でしたが、欧米同様に、日本も消費者側からの声が高まり企業が応える、という流れが徐々にできています。今はちょうど変わりつつある時。選ぶ責任、買う責任の意識が日本にも広がっているからですね。[FORNI]を訪れるお客様は、ハレの日に『社会へ良い投資をした』と考える、感度の高い方がとても多い。それに呼応し、共感していただける食をお届けすることで確実に未来へと繋げていきたいです」。

HOTEL THE MITSUI KYOTO
ホテル・ザ・ミツイ・キョウト

075-468-3110(代表)
京都市中京区油小路通二条下る二条油小路町284
https://www.hotelthemitsui.com/

Kyoto Sustainable Tourism

京都市観光協会(DMO KYOTO)では、未来の環境や社会への影響を考慮した観光スタイルを目指すコンセプト「Kyoto Sustainable Tourism」とそのロゴマークを作成しており、TSUMUGINOはこのコンセプトを応援しています。コンセプトにご賛同いただけ、ロゴマークをご利用されたい方は、下記からお申し込み下さい。

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PHOTO 森昭人 TEXT 堤律子

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